最近、変わったなあってことがいくつかありました。
まとめてみたので、すこしお付き合いください。
ただ、1つのコラムにまとまらないので、いくつかに分けます。
そして、全部アップしきれなかったので、
おいおいアップしていこうとおもいます。
もうちょっと読みたいってかたは、
リマインダー設定とか、定期的にのぞきにきてください。
あくまで気まぐれなまるやまです。ご容赦ください。
テーマは4つ
(1)高齢者と介護支援
介護保険外サービスニーズの高まり
介護従事者不足が原因 サービス量の減少
3つの資本を持つ高齢者の力を借りたい
(2)子育て支援VS高齢者支援
移住促進で自治体の競争に?
お金で呼び込んだその後は・・・
世代の対立は、地域ケアの大敵
(3)ケアビジネスと福祉活動が難しい
収益化・人材確保 もはや経営難
保険外サービスと9割引サービスは難易度高
ケア人材は他業種へ奪われる
事業者の悲鳴
どうする行政
(4)最近の地域福祉手法の変化
以前の手法が通用しない
間に合わない
「地域」の範囲があいまい
ケアビジネスと福祉活動が難しい
1 収益化・人材確保 もはや経営難
とうとう、やってきたのが事業の廃止。介護報酬が厳しくて財政難が理由ではなく
単に「人材不足」が理由。スタッフ採用ができなくて、ベッドも施設もあるのに
利用者もいるのに、ニーズはこんなにあるのに職員がいなくて経営破綻。
地方、特に過疎地からジワジワはじまっていましたが、いよいよ地方都市にも。
それでなくても収益化がムズイ。複雑な加算減算の方程式からいかにコスト削減できるか
まるでパズルです。それを電卓叩いて計算してれば、そりゃ夜も眠れないでしょう。
エクセルがわかればまだわかりやすいけれど、そういう計算式を作れるかと言われると
さてさて・・・。
2 保険外サービスと9割引サービスは難易度高
誕生日とか結婚記念日とか、お盆や正月に美味しいもの食べましょうという
非日常、イベント、ハレの日。そういう時って、人は割と、張り込んでしまいます。
お金はあまり考えず奮発するってことです。たまに、だから奮発できるのです。
ところが、介護とか日常生活のサポートって非日常かというとめっちゃ日常、
イベントではなく普段、ハレの日ではなくケの日。いつまで続くかわからないぶん
節約しようとか、できるだけ控えようとか、そういうふうに考えます。
これが経済生活の考え方。
とすると、介護サービスはまさにケ。できるだけ節約したいのです。
そこで、節約できるよっていうのが介護保険の9割引サービス。
ありがたい!
ところが、です。
使い勝手が悪い。融通が利かない。人によってレベル感が様々。
指名もしにくい。時間がきたらそこでおしまい。クレーム言ったら次が怖い。
使うためにはケアマネに連絡しないといけない。急だったり、変更したりすると
流石にケアマネもいい顔しない。謝りながらお願いしたりする。。。これが毎日。
一方で、使い勝手がいい。レベルが一定で安心。指名できる。時間も多少大丈夫。
クレーム対応も柔軟。直接連絡すればいいからケアマネ経由しなくてもいいぶん
気兼ねがない。有料だけどこっちの方が良くない?
そんなムードになってきたのが、この頃の保険外サービス。いわゆる
「自費」ってやつです。
医療ではもう浸透してきていますよね。
オプション検査や保険外治療、歯科の補綴、それから美容、先進治療、東洋医学・・・。
必要だと本人が判断したら、その金額を支払って、受けることができる。
介護や福祉にも同様にあってもいいのではないかと個人的に思うのです。
実際、
仕事で職場から離れられない人が親の受診やオペに、代わりに同行、同席してくれる
信頼できるプロがいてくれたら1時間1万円でも2万円でも出すからお願いしたい
というのは、いくつか聞いてきました。
驚くのは
身寄りのない高齢者が、自分の将来の面倒を見てくれる人に全財産を相続します
っていう契約をしたりなんてケースまである。
介護保険制度もますます対応が狭くなってきたり、事業者も経営難で柔軟になれないし、
行政は緊急案件と事業推進の全体把握というマネジメントに軸足を置くから、
本当に安心して任せてと言える介護サービスがあるかと言われるととても不安。
期待したいのです。
制度を見て仕事をする気持ちは良くわかるけれど
ビジネスの基本は、「ニーズ」。
誰の困り事で、どういう方法で解消してあげて、どれだけの対価を得るか。
この方程式が保険を使ってより使いやすくするのが理想なのに
なんだか保険サービスも、保険外サービスも、難しくなりつつあるのが気になります。」
3 ケア人材は他業種へ奪われる
他業界はあの手この手で採用に前のめり。東京や大阪の地下鉄通路には
就職に関する広告がずらり。転職に「人生」を考えさせるフレーズがつくと
そりゃ、どの業界、どの会社に行けば、幸せな人生が待っているのかって
自動的に考えさせられます。
しかも、その広告に載っているのは「ビズリーチ」ってワクワクさせられるし
若い人たちが広告写真に使われていたらそりゃ、若い私へのメッセージって伝わるし。
ケアビジネス。特に、福祉や介護は「ビズリーチ」にも、若い世代へのメッセージも
関係のなさそうな業界に映るから、イメージがどうしてもセピア色に見えてしまう。
シニア世代がメインの業界になりたいならそうすればいいけれど
そうでないなら、人材戦略の見直しが必要ではないですか?
経営の根幹なんだから、今まで通りは成り立たないと思って欲しいなと。
4 事業者の悲鳴
人材確保は事業所単位で取り組んでいます。都道府県ごとに、働きやすい職場だと
認定したりして、求職者から見るとその事業所を選べばまず間違いないと思うでしょう。
では、その認定がないところはどうしたらいい?
人が確保できないと廃業です。おどしではなく、現実に進んでいます。
事業者が廃業したなら、近隣の事業者が買収してサービスを継続してくれればいいけれど
そういうレベルのサービスをしているところは買いたい!と思ってくれるでしょうか。
なくなるのです、サービスが。
サービスが飽和状態で、多少間引きが必要と、それをよしとするならいいけれど、
誰もそんなこと、望んではいないはず。
事業者の悲鳴とは、「採用ができないよー、経営できないよー、断るしかないよー」です。
売上が低下して固定費が払えず、借金まみれで残念な結果になる前に
次のビジネスを考えておこっと。
これが事業者の本音です。
5 どうする行政
事業者さんたちは、経営が成り立たないなら廃業、それでおしまいです。
しかし、地域の介護サービスが減ってしまう。
となると、事業計画はどうなりますか?と行政に聞きたくなります。
そろそろ、福祉人材確保は行政がぐいっとバックアップしてはどうでしょうか。
広告とか、ポスターとか、チラシとか、そんなもので人は動きません。
むしろ、「感謝される仕事」「人とのつながりがあったかい」「笑顔の職場」
とか、歯が浮いたようなフレーズで現実とは程遠いイメージ戦略は成り立たない。
しらけます。仕事なんだから、しんどい時もあるし責任もある。当然です。
そういう厳しさもあることは伝えないと、入ってきたけれどがっかりして辞めていく
なんてこと、させてしまっているとしたらどうでしょう。
ここは今までやったことのない人材確保を打ち出してみませんか。